2026年、変容する「Susukino Street」の光と影——再開発の波と歴史ある夜の街が選んだ新たな生存戦略

2026年、変容する「Susukino Street」の光と影——再開発の波と歴史ある夜の街が選んだ新たな生存戦略

susukino streetは今、かつてない激動の最中にある。2026年の冬、極上のパウダースノーを求めて北海道に押し寄せる世界中のスキーヤーや観光客で、この歓楽街は連日不夜城の賑わいを見せている。しかし、その街並みを少し歩けば、誰もが以前との違いに気づくはずだ。昭和から続くノスタルジー溢れる雑居ビルの隙間に、ガラス張りの最新複合ビルや外資系ライフスタイルホテルがそびえ立ち、ネオンの光景そのものが急速に塗り替えられつつある。

単なる「夜の歓楽街」からの脱却を目指す動きは、街の表情を根底から変え始めた。新旧の魅力が複雑に交錯するsusukino streetのストリートを歩くと、深夜営業の老舗ラーメン店の隣に、洗練されたクラフトビールバーや早朝までオープンしているコワーキングスペースが自然な顔をして並んでいる。昼と夜の境目が曖昧になり、新たな都市機能が組み込まれていくプロセスは、地元住民や旅行者に強烈な刺激を与え続けている。

1. 昼夜の境界を溶かす「COCONO」以降の新景観

再開発の象徴として定着した大型複合施設の影響は、周辺の歩行者流動をがらりと変えた。これまで「夕方以降に人が集まる場所」だったエリアに、午前中からカフェでパソコンを広げるノマドワーカーや、ショッピングを楽しむ家族連れが目立つようになった。

「以前は夜8時を過ぎないと人通りがまばらだった角地が、今では朝から人波が途切れない」と、近くで長年タバコ店を営む店主は語る。都市型の宿泊施設が増加したことで、すすきの全体の滞在時間が格段に伸びているのだ。

2. 「元祖ラーメン横丁」とネオ大衆酒場:食の二極化が起こす化学反応

すすきのの代名詞とも言える「元祖ラーメン横丁」や「新ラーメン横丁」は、相変わらず訪日外国人で長蛇の列を作っている。濃厚な味噌スープの香りが漂う狭い路地は、昔ながらのディープな北海道体験を求める人々にとって聖地であり続けている。

一方で、近隣のビルには若い起業家たちが手掛ける「ネオ大衆酒場」や、道産食材を大胆にアレンジしたカジュアルフレンチが次々と出店している。伝統的な「シメパフェ」文化もさらに進化し、オーガニック素材やヴィーガン対応の深夜スイーツを展開する店舗が人気を集めるなど、食の選択肢はこれまでにない多様性を見せている。

中川 明日香
Penulis

中川 明日香

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。