台風 千葉県内への最接近が数時間後に迫る中、気象庁は房総半島全域を対象に暴風と高潮に関する緊急の警戒を呼びかけた。大型で非常に強い台風13号は、中心気圧945ヘクトパスカルを維持したまま北上を続けている。沿岸部ではすでに立っていられないほどの烈風が吹き荒れ、雨雲が街を飲み込む。夜間の外出が極めて危険な状態へと突入した。
首都圏全体のインフラが緊迫するなか、今回の台風 千葉直撃ルートは過去の教訓をいや応なく想起させる。JR各線はすでに計画運休を開始し、成田国際空港でも滑走路の閉鎖や遅延が相次ぐなど、空と陸の足は完全に足止めされた。交通機関の乱れは明日の朝通勤ラッシュにも確実に尾を引く見通しだ。
成田便と鉄道網を直撃、首都圏交通の麻痺が現実味
成田国際空港のターミナル内は、足止めされた旅行客らで静かな熱気に包まれている。国際線・国内線あわせて300便以上が欠航を余儀なくされ、ロビーのベンチは横になる人々で埋め尽くされた。JR東日本は内房線・外房線をはじめとする主要路線の始発からの運休を決定。高速道路の通行止めも順次拡大しており、物流網への影響は避けられない。
「明日の便に振り替えられるか分からない」。スーツケースを抱えた30代の女性は不安げに案内表示板を見上げる。運行再開の目途は、台風が通過した後の線路点検次第だ。
「また停電か」過去の苦い記憶と進化した防災インフラ
千葉県民にとって、台風と切っても切れないのが広域停電の恐怖だ。2019年の台風15号による長期停電は、今も多くの人々の記憶に深く刻まれている。東京電力パワーグリッドは、県内各地の拠点に電源車を事前配置し、24時間体制で復旧要員を待機させている。
しかし、今回の暴風域は非常に広く、街路樹の倒木による電線切れが市原市や茂原市などで相次いで報告され始めた。蓄電池や自家発電設備を備えた家庭では早めの備えが進む一方、猛暑が続く季節柄、停電長期化による熱中症のリスクが強く懸念されている。