2026年夜の街ルポ:「吸える店」に客が殺到する意外な真相と居酒屋業界の分断

2026年夜の街ルポ:「吸える店」に客が殺到する意外な真相と居酒屋業界の分断

喫煙 居酒屋の看板を掲げる店舗に、金曜の夜、会社員たちが続々と吸い込まれていく。2026年の改正健康増進法から6年が経過した2026年現在、一時は激減した「タバコが吸える飲み屋」が、思わぬ形で独自の進化を遂げている。暖簾をくぐると、紫煙がモクモクと立ち込めるかつての光景とは異なり、微かな加熱式タバコの香りと洗練された空調ノイズ、そして熱気あふれる笑い声が店内に満ちていた。

都内の繁華街を歩けば、店頭に掲げられた「喫煙可能店」のステッカーが以前にも増して強い存在感を放っている。外食産業が設備の刷新やターゲット層の明確化を進める中、じつは喫煙 居酒屋の需要が一部の客層で急速に再加熱しており、客単価を劇的に伸ばす店舗が相次いでいるのだ。単なる生き残り策を超えた、2026年最新の「酒と煙」を巡る現場のリアリティに迫る。

法改正から6年、街の飲み屋街で今起きている地殻変動

かつて全面禁煙化の波が押し寄せた際、多くの居酒屋チェーンが禁煙化へと舵を切った。ファミリー層や女性客を取り込む狙いだったが、2026年の今、外食業界のマップは完全に二極化している。完全禁煙でクリーンさを売りにする店舗と、喫煙者のオアシスとして特化した店舗だ。

新宿や新橋の路地裏を観察すると、喫煙可能な店舗の店頭には日夜行列ができる。一方、完全禁煙を掲げた一部の大規模チェーンは、夜遅い時間の二次会需要を取りこぼす苦戦が目立つ。酒が入ると吸いたくなる——この人間の根強い欲望を捉え直した個人店や小規模グループが、いま確かな勝機を掴んでいる。

「加熱式タバコ限定」で客単価が1.4倍に跳ね上がる理由

「紙巻きはNGだが加熱式なら席で吸える」。この絶妙なハイブリッド運用を導入する店が急増している。紙巻きタバコ特有の強い臭いや灰の飛び散りを抑えつつ、喫煙客の滞在時間を引き延ばす狙いだ。

渋谷で3店舗を構える居酒屋オーナーは明かす。「加熱式限定にしてから、お客様の平均滞在時間が40分伸びた。滞在時間が伸びれば、自然とグラスを重ねる回数も増える。結果として客単価は以前の1.4倍に達している」。灰皿を置くだけでなく、テーブルごとに高速USB充電ポートを設置し、加熱式デバイスのバッテリー切れを防ぐ配慮まで徹底されているのが2026年流だ。

山本 拓海
Penulis

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。