パークプレイス 大分は、2002年の開業から四半世紀近くを経て、今まさに新たな黄金期を迎えようとしている。週末の午前10時、広大な駐車場が九州各県のナンバーで次々と埋まっていく。かつて「郊外型モール」と呼ばれたこの地は、もはや単に買い物をする場所ではない。熱気に満ちた人々の熱量と、開放的な建築が奏でる独特の空気感。2026年の今、現地で体感できるのは、都市と自然が理想的なバランスで混ざり合った新しい「生活の舞台」そのものだ。
EC(電子商取引)の波がいくら押し寄せようとも、ここを訪れる人足が途絶えることはない。それどころか、最新のデジタル技術とグリーン施策を兼ね備えたパークプレイス 大分の意欲的な取り組みは、地方都市における大型商業施設の生き残り策として、全国の流通業界関係者から熱い視線を浴びている。買い物の枠組みを軽々と飛び越えた、その現場の最前線へと迫った。
緑と光が交差するオープンエア空間「センターステージ」の現在地
モール中央に位置するセンターステージに立つと、まず耳に届くのは噴水の弾ける音と子どもたちの歓声だ。オープンモール(屋外型構造)という建築上の強みを最大限に活かしたこのエリアは、季節ごとに表情を劇的に変える。
2026年の現在、センターステージ周辺には、日差しを心地よく遮る大型のパーゴラと、九州産の木材をふんだんにあしらった立体ベンチが設置されている。買い物の合間にコーヒーを片手にくつろぐ夫婦、スマートフォンのカメラを向ける若いカップル。風が通り抜ける開放感の中で、誰もが思い思いの時間を過ごしている。「エアコンの効いた室内もいいけれど、空を見上げながら歩けるのが一番の魅力」と、別府市から訪れていた30代の女性は笑みをこぼす。
Z世代からファミリーまでを魅了する「2026年型リテールメディア」の波
館内を歩いて気づくのは、空間に溶け込んだ最新のデジタル演出だ。主張しすぎないスマートサイネージには、リアルタイムの混雑状況や、その日限定の体験型イベントの情報が流れる。
特にZ世代を中心に人気を集めているのが、アプリと連動した体験型のポップアップストアだ。SNSで話題のコスメブランドやインディーズファッションが期間限定で入れ替わり立ち替わり出店し、常に「今しか会えないトレンド」を提供する。オンラインで商品を知り、ここで触れて買い、SNSでシェアする。購買という行為自体がエンターテインメントへと昇華されているのだ。