ラーメン はじめ 家は、富山県魚津市を走る国道8号線沿いに堂々と佇む、北陸エリア唯一の家系ラーメン「吉村家直系」の誇り高き名店だ。家系ラーメンの生み親である横浜の総本山「吉村家」から直々に伝授された伝統の味と技を頑なに守り続け、創業以来、地元のラーメン通はもちろん全国から訪れる巡礼者を魅了し続けている。
仕込みが行われる早朝の厨房からは、濃厚な豚骨の香りと醤油の芳醇な風味が漂い、開店前から駐車場には各地のナンバープレートをつけた車がずらりと並ぶ。北陸新幹線が延伸し広域アクセスが一段とスムーズになった現在、ここラーメン はじめ 家のカウンターに漂う熱気と活気は、以前にも増して凄まじい盛り上がりを見せている。
吉村家「直系」のプライド:なぜ富山・魚津の地で異彩を放ち続けるのか
家系ラーメンのファンにとって、「直系」という二文字が持つ意味はきわめて重い。創業者・吉村実氏の厳しい指導を直接受け、その理念と味を継承することを許された店舗だけに与えられる特別な称号だからだ。
店主の小畑氏は、吉村家での過酷な修行時代を経て、2001年にこの富山県魚津市の地に店を開業した。当時はまだ北陸地方で本格的な横浜家系ラーメンの認知度が低く、豚骨醤油の強いパンチや独特の濃い味付けに戸惑う客も少なくなかったという。しかし、店主は一切の妥協を許さず、本物の味を提供し続けた。その結果、口コミで中毒者が急増し、今や「北陸の家系ラーメンの総本山」として不動の地位を築き上げるに至ったのである。
ガツンと響く醤油のキレと燻製スモーク感:中毒者を増やし続ける秘伝の味
丼が目の前に運ばれてきた瞬間、まず鼻腔をくすぐるのが特製チャーシューから漂う芳醇な燻製の香りだ。直系店ならではの桜チップ等でスモークされた豚モモ肉のチャーシューは、噛み締めるたびに肉の旨味と燻香が口いっぱいに広がり、これだけで白飯が何杯でも進むほどの存在感を放つ。
そしてスープ。大量の豚骨と鶏ガラを贅沢に使い、強火で長時間炊き上げた濃密なダシに、吉村家直系専用のカエシ(醤油ダレ)がバシッと効いている。一口飲めば、カエシの鋭いキレと動物系スープのマイルドなコクが絶妙なバランスで交錯し、全身の細胞を覚醒させるかのような強烈なインパクトを与える。あわせる麺はもちろん、家系御用達の「酒井製麺」から直送される特注の中太短尺平打ち麺。モチモチとした食感とスープの持ち上げの良さは、まさに計算し尽くされた職人技だ。