スマホで配る「しおり」が主流に?デジタル化で激変する修学旅行の挿絵事情と、失われつつある“クラスの個性”
修学 旅行 挿絵――この言葉を聞いて、誰もが懐かしい学生時代の「しおり」を思い浮かべるのではないだろうか。ガリ版刷りの時代から、手書きのイラストは旅のしおりに欠かせない「顔」だった。しかし、GIGAスクール構想が完全に定着した2026年現在、この伝統に静かな地殻変動が起きている。
全国の小中学校でタブレット端末が1人1台行き渡り、かつては印刷物だったしおりもPDFや専用アプリで配布されるケースが急増した。こうしたデジタル移行に伴い、クラスの絵心ある生徒が夜遅くまでペンを握って描いていた修学 旅行 挿絵のあり方も、アナログからデジタル、さらには生成AIの活用へと急速にシフトしているのだ。現場の教員や生徒たちの声から、その最前線を追った。
「紙のしおり」は絶滅寸前?デジタル移行がもたらした変化
「印刷代もかからないし、直前の予定変更も一瞬で反映できる」。都内の公立中学校で学年主任を務める佐藤教諭(仮名)は、iPadで作成されたカラフルなスライドを見せながら語る。かつて職員室の輪転機を回して作っていた冊子形式のしおりは、いまやクラウド上で共有されるURLへと姿を変えた。
便利になった一方で、寂しさを口にする保護者も少なくない。あの独特のインクの匂いや、余白を埋めるように描かれた拙くも愛らしいイラスト。それらはどこへ行ってしまったのだろうか。
生成AIとタブレットの普及で「絵が苦手な子」もクリエイターに
デジタル化の波は、イラストの制作手法そのものも塗り替えている。アイビスペイントなどの描画アプリを使いこなす生徒たちは、液晶画面の上に驚くほど洗練されたキャラクターを描き出す。線のブレもなく、色塗りもワンタップで終わる時代だ。
さらに、2026年の教室で議論を呼んでいるのが生成AIの存在である。「新幹線のイラストを可愛いタッチで」とプロンプトを入力すれば、数秒でプロ顔負けの素材が完成する。絵を描くのが苦手な生徒にとっては救世主だが、これが「自分たちのしおり」と言えるのかという疑問の声も根強い。