SNSで大バズり中の「ゴミ屋敷アート」とは?令和の若者が叫ぶノスタルジーの裏側
ゴロリ 何 これ ゴミ――かつてNHKの教育番組『つくってあそぼ』を観て育った世代なら、思わずニヤリとするか、あるいは困惑するかもしれない。今、日本のSNS上でこのフレーズが爆発的なトレンドワードとして急浮上している。
発端は、あるクリエイターが投稿した「ペットボトルと段ボールだけで作った現代アート」だった。あまりのクオリティの低さと、どこか愛嬌のある造形に対し、ネット民がゴロリ 何 これ ゴミとツッコミを入れたことで火がついたのだ。この現象は単なる悪ふざけを超え、消費社会への批評としてメディアでも取り上げられ始めている。
なぜ今?「つくってあそぼ」世代の逆襲とSNSミームの生態系
スマートフォンの画面をスクロールすれば、タイムラインを埋め尽くす奇妙なオブジェたち。牛乳パックにストローを突き刺しただけの何か、あるいはトイレットペーパーの芯をガムテープでぐるぐる巻きにした物体。それらの画像に添えられた一言が、かつての国民的番組のオマージュだ。1990年代から2010年代にかけて放送された『つくってあそぼ』。ワクワクさんとゴロリが身の回りの資材で工作を楽しむあの番組が、まさか2026年にこんな形でリバイバルするとは誰も予想していなかった。
流行の引き金は、あるインフルエンサーの失敗談だった。子供の夏休みの宿題を手伝うはずが、出来上がったのは見るも無残な「物体の塊」。自虐的に投稿されたその画像は瞬く間に拡散され、リプ欄は同世代の共感と爆笑で埋め尽くされた。
「ゴミ」と「アート」の境界線:Z世代が熱狂するチープシックな美学
しかし、これは単なる懐古主義的なお遊びではない。若者たちの間では、あえて「ゴミに見えるもの」を作り、それを部屋に飾るインテリアスタイルが定着しつつある。大量生産・大量消費の時代に対するアンチテーゼなのか。それとも、単に完璧なデザインに飽きた反動か。
都内の美術大学に通う学生はこう語る。「既製品はどれも綺麗すぎる。でも、自分で作ったわけのわからないゴミのようなオブジェには、圧倒的な『生』の感覚があるんです」。完璧に整えられたインスタ映えの時代は終わり、今は「ダサさ」や「不格好さ」にこそ価値が見出されている。