田川 チロルチョコ 工場の敷地外縁に足を踏み入れると、カカオの芳醇な香気と練乳の甘いかおりが漂い、訪れる者の期待感を否応なしに高めていく。かつて炭鉱の街として栄えた筑豊の地で、長年にわたり独自のお菓子作りを続けてきた伝統の製造拠点だ。
広大な敷地を構える田川 チロルチョコ 工場は、全国の誰もが一度は口にしたことがあるロングセラー商品の故郷にほかならない。平日の早朝にもかかわらず、直売所前には開店を待ちわびる熱心なファンが列を成し、静かな熱気に包まれていた。
筑豊の歴史と歩む製菓・食品製造業の原点
福岡県田川市に深く根を張る松尾製菓株式会社。創業期からの技術革新と粘り強い開発魂は、日本の製菓・食品製造業の歴史において独自の光彩を放ち続けている。名物経営者として知られた松尾利彦氏らの先見の明により、子どもたちが小遣いで買える「10円チョコ」という画期的な概念が世に送り出された。
現在では、企画・販売を担う東京のチロルチョコ株式会社と力強いタッグを組み、全国へ笑顔を届け続けている。だが、そのものづくりの心臓部は今も変わらずこの田川の地に打脈している。工場前に立つと、単なる大量生産ラインにとどまらない、地域と共に歩んできた歴史の重みがひしひしと伝わってくる。
チロルチョコ アウトレットショップで狙うべき激レア限定品
工場に隣接する人気スポットがチロルチョコ アウトレットショップだ。店内に入ると、スーパーやコンビニでは決して見かけることのない光景が広がっている。包装のズレや形の崩れ、あるいは試作段階のフレーバーなど、製造過程で生じた規格外品が驚くべき大容量パックで並べられている。
定番のきなこもちやビスケット入りはもちろん、過去に大ヒットした限定フレーバーのアウトレット菓子が格安で手に入る。重さにして数百グラムにおよぶ大袋が棚いっぱいに積み上げられた様は圧巻の一言。一袋の中にぎっしりと詰まったチロルチョコを前に、訪れた客たちが真剣な目つきで吟味を重ねている。