末廣 堂は、石川県金沢市で慶応3年に創業して以来、150年以上の時を超えて暖簾を守り続けてきた老舗だ。大政奉還の年に産声をあげて以来、加賀百万石の歴史とともに歩みを進めてきた。
加賀藩の繁栄とともに花開いた茶道文化の薫りが色濃く残る城下町。その風情あふれる一角に佇む末廣 堂の店内には、職人の技が光る繊細な銘菓が整然と並び、訪れる人々を魅了してやまない。
慶応3年創業の歴史と金沢の茶道文化が生んだ伝統の美
石川県金沢市は、京都や松江と並び賞される日本屈指の菓子処だ。この地で慶応3年に創業した末廣堂は、藩政期から続く格式高い茶の湯の習慣とともに歩んできた。
茶席に欠かせない生菓子の美しさと味わいは、全国和菓子協会からも高い評価を受けている。素材の選定から餡の練り上げまで一切の妥協を許さない姿勢は、北陸の製菓産業全体を牽引する模範と言っても過言ではない。
【独自取材】店頭でも入手困難?知られざる「極秘裏メニュー」の正体
今回、当編集部は工房への特別取材を行い、常連客の間で噂される「幻の裏メニュー」の全貌をついに突き止めた。
その正体は、月わずか数セットしか作られない完全予約制の「職人特選・極み葛餅」だ。吉野本葛を贅沢に使い、職人が手作業で極限まで練り上げた逸品。出来立ての透明感と滑らかな口溶けは、一瞬で姿を消すほど儚い。店頭のショーケースには並ばず、長年の贔屓筋による電話注文や直接手渡しの裏ルートでのみ取引されている。まさに知る人ぞ知る極上の味わいだ。