2017年9月に「コストコ浜松倉庫店」がオープンして以来、静岡県内では「次は県東部や中部にも出店してほしい」という熱烈な待望論が渦巻いています。東西に約155キロメートルと広大な静岡県において、西部エリアにある浜松倉庫店まで片道2時間以上を要する東部・中部の住民にとって、県内2号店の誕生は長年の悲願ともいえるテーマです。
2026年現在もSNSや地元経済界では、沼津市、富士市、静岡市、駿東郡清水町などの名前が挙がり、候補地をめぐる情報が飛び交っています。コストコホールセールジャパンが掲げる厳格な立地基準と照らし合わせながら、現地情勢や都市計画の動向をもとに、静岡県内における進出計画の最新真相を徹底検証します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】- 要点1:静岡県内2号店は県東部(沼津・富士周辺)および中部(静岡市)で長年待望されるも、現時点で公式な建設計画の発表はない。
- 要点2:敷地面積1万坪超・半径10km人口50万人といった出店条件に対し、用地確保と用途地域(農地転用・市街化調整区域)の壁が最大の関門。
- 要点3:近隣県の出店ラッシュが続く中、新東名IC周辺の大規模土地区画整理事業など今後の用地再編が計画具体化の鍵を握る。
【浜松倉庫店に続く2号店は?】静岡県内のコストコ出店計画をめぐる現在の状況
静岡県内におけるコストコの歴史は、2017年9月に開業した浜松倉庫店(浜松市中央区・旧東区上西町)から始まりました。イトーヨーカドー浜松宮竹店の跡地を活用したこの店舗は、開業初日に早朝から長蛇の列ができ、周辺道路に大規模な渋滞が発生するなど記録的な反響を呼びました。現在も愛知県東部や静岡県中西部を含む広域から集客する旗艦店として定着しています。
一方で、伊豆地域や富士山麓を含む県東部エリアの住民からは「浜松までは東名を使っても遠すぎる」「神奈川県の座間倉庫店や山梨県の南アルプス倉庫店(2026年開業)へ越境して買い出しに行っている」という声が根強く聞かれます。
コストコホールセールジャパンは「2030年までに国内50店舗体制」を目指して出店ペースを維持しており、2026年現在も全国各地で候補地の選定が進められています。東西に長い人口約350万人の静岡県において、マーケットの大きさと交通アクセスの観点から「2号店の余地は十分にある」とみられていますが、公式発表に至る具体的な開発計画は依然として水面下の調査段階にとどまっています。
【真相検証】沼津・富士・静岡市・清水町…浮上した有力候補地と噂の背景
これまでネット上や地元住民の間で取り沙汰されてきた複数の「出店有力地」について、それぞれの噂の出どころと現実的な可能性を整理します。
① 沼津市(愛鷹・ららぽーと沼津周辺エリア)
東部エリアで最も頻繁に名前が挙がるのが沼津市です。2019年に開業した「ららぽーと沼津」周辺の金岡・愛鷹地区は、東名高速道路・愛鷹スマートICや国道1号バイパスに近く、交通利便性が抜群です。商業施設との相乗効果が期待されたものの、周辺道路の既存渋滞が激しく、さらに広大な農地転用のハードルが高いため、具体的な進展には至っていません。
② 富士市(新東名・新富士IC周辺エリア)
富士市は製紙工場跡地などの産業用地や、新東名高速道路「新富士IC」周辺の開発可能地を抱えており、用地規模の観点から常に有力視されています。富士山麓のバイパス網が整備されており、富士宮市や山梨県側からのアクセスも良好です。ただし、大型商業施設を誘致するための都市計画用途の変更や、地権者調整が長期化しているのが現状です。
③ 静岡市(清水区臨海部・葵区流通センター周辺)
政令指定都市である静岡市は、中部エリアの中核として絶大な商圏人口を誇ります。市議会や経済界からも「市内へのコストコ誘致」を望む声が上がった経緯があります。しかし、山と海に挟まれた静岡市街地は平坦な大規模用地が極めて少なく、候補地と目された清水区の港湾隣接地や葵区の流通センター周辺も、敷地面積や周辺道路のキャパシティ不足がネックとなっています。
④ 駿東郡清水町(卸団地・国道1号沿線)
「サントムーン柿田川」をはじめ商業施設の集積が進む清水町でも噂が囁かれた時期がありました。しかし、町の面積自体が約8.8平方キロメートルと非常にコンパクトであり、コストコが要求する1万坪以上の敷地と1,000台規模の駐車場を新たに確保する余地は物理的にほぼ存在しません。