糸が消える!たてまつり縫いの正しい縫い方とプロの裾上げ補修術

糸が消える!たてまつり縫いの正しい縫い方とプロの裾上げ補修術

たてまつり 縫い 方を一度マスターしておけば、スラックスの裾が突然ほつれたときや、お気に入りのスカートを自分好みの丈に直したいときに、自宅で誰でもプロ級の補修ができます。わざわざ洋服のお直し店に持ち込む必要はありません。ハサミと針、そして一本の糸さえあれば、わずか10分足らずで新品同様の見た目を取り戻せるからです。

ファストファッション全盛の時代が一段落し、お気に入りの服を手入れしながら長く愛用するライフスタイルが広がりを見せています。洋裁の基本でありながら、意外と自己流で済ませがちなたてまつり 縫い 方ですが、正しい手の動かし方を知るだけで仕上がりの美しさは雲泥の差になります。表側に糸目がほとんど出ない魔法のような技法を身につけて、手元の衣類を美しく蘇らせましょう。

たてまつり縫いとまつり縫いの違いとは?和裁・洋裁に息づく伝統技術

手芸や縫い物の世界において、「まつり縫い」という言葉は広義の布端始末全般を指します。その中でも代表的な技法が「斜めまつり縫い」と、今回取り上げる「たてまつり縫い」です。斜めまつり縫いは針を斜めに進めるため縫うスピードが出やすい反面、裏側の糸目が斜めに走りやすく、薄手の生地では表に響きやすいデメリットがあります。

一方、たてまつり縫いは、折り返した布端に対して針を垂直(たて)に刺し入れ、下の生地の糸を1〜2本だけすくって縫い進める技法です。糸が生地に対して垂直に通るため、表側には小さな「点」としてしか現れず、遠目からは完全に糸が消えて見えます。「日本和裁士会」が受け継ぐ着物の仕立てはもちろん、「日本手芸普及協会」が教授する洋裁の現場でも、仕上がりの美しさを追求する上で欠かせない基本技術とされています。

日本のブライダルファッション界を牽引した桂由美氏のドレスメイキングをはじめ、「アパレル・手芸業界」の最前線でも、見えない部分の丁寧な手仕事が服の美しいシルエットを支えてきました。歴史ある「和裁・洋裁」の知恵が詰まったこの縫い方は、現代の日常着のお手入れにおいても最高峰の仕上がりを約束してくれます。

プロが徹底解説!糸が目立たない正しい縫い方と準備のステップ

完璧な仕上がりを得るためには、縫い始める前の準備が8割を占めます。まず用意すべきは、生地の色に極力近い手縫い糸と、細めで通りの良い針です。糸は1本取りで使用し、長すぎると途中で絡まりやすいため、指先から肘までの長さ(約40cm)にカットするのがプロの鉄則です。

具体的な手順は以下の通りです。

まず、布端を1cmほど内側に折り込み、アイロンでしっかりと折り目をつけます。次に、折り返した布端の内側から針を出し、玉結びを布の間に隠します。ここからが最大のポイントです。折り目のすぐ真下にある本体生地の織り糸を、針先でわずか1〜2本だけ「ちょん」とすくいます。そのまま直角(たて方向)に上へ針を向け、折り返した布端のキワに針を刺し通します。

この動作を約5mm〜8mmの間隔で繰り返していきます。針を刺す角度を生地に対して常に垂直に保つことで、裏面の糸がまっすぐ縦に並び、表側には目立たない極小の点が刻まれるだけになります。

清水 千尋
Penulis

清水 千尋

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。