なぜ「アルパカパカパカちょっとオカピー」?ブンバボーン誕生秘話

なぜ「アルパカパカパカちょっとオカピー」?ブンバボーン誕生秘話

NHK Eテレの国民的幼児番組『おかあさんといっしょ』において、一度耳にしたら頭から離れない伝説のフレーズ「アルパカパカパカちょっとオカピー」。体操のお兄さんとして歴代最長となる14年間務めた「よしお兄さん」こと小林よしひさ氏が躍動した体操ソング『ブンバ・ボーン!』は、放送終了から年月が経った現在でも、SNSや子育て世代の間で語り継がれる屈指の神曲として確固たる地位を築いています。

なぜ唐突にアルパカとオカピが登場するのか、あのリズミカルでシュールな歌詞とキレ味抜群の振り付けにはどのような意図が隠されていたのでしょうか。当時の制作陣の証言や児童発達の知見、よしお兄さん本人のエピソードをもとに、中毒性の裏にある緻密な構造を解き明かします。

📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
  • 要点1:「アルパカパカパカちょっとオカピー」は作詞家・日暮真三氏による緻密な韻踏みと「ちょっとおかしー」を掛けた高度な言葉遊びから誕生。
  • 要点2:作編曲の赤坂東児氏と振付屋かばこ氏がタッグを組み、幼児の体幹強化と反射神経を養う運動生理学的メソッドが凝縮されている。
  • 要点3:歴代最長記録を持つよしお兄さんの圧倒的身体能力とコミカルな変顔が、朝夕の育児現場を救うエンターテインメントへと昇華させた。

【誕生秘話】「アルパカパカパカちょっとオカピー」の元ネタと作詞の裏側

『ブンバ・ボーン!』の歌詞を紐解くと、作詞を手がけた日暮真三(ひぐらし・しんぞう)氏と作曲を担当した赤坂東児(あかさか・とうじ)氏による、子どもの言語獲得期に合わせた巧みなギミックが満載です。最大のキラーフレーズである「アルパカパカパカちょっとオカピー」は、単なる思いつきの羅列ではありません。

制作関係者の証言によると、このフレーズは「パ行(破裂音)」の心地よい破裂感とリズムの反復(アルパカ・パカパカ)を活用し、幼児が直感的に声に出したくなる音韻設計がなされています。さらに「オカピー」は、世界三大珍獣として知られるオカピの存在感を借りつつ、「ちょっと可笑しい(おかしー)」というニュアンスを重ねたダブルミーニングのユーモアです。

また、中盤に登場する「ミーアキャットが フラミンゴ」というシュールな変化も話題を呼びました。立ち姿で見張りをするミーアキャットから、片足立ちのフラミンゴへと一瞬でポーズを切り替えるこの元ネタは、子どもたちに「静と動」の静止感覚を身につけさせる遊び心溢れるトレーニング法でした。突拍子もない言葉の連なりに見えて、すべては子どもの知的好奇心と身体連動を刺激するために計算し尽くされていたのです。

よしお兄さんが見せた伝説のキレと変顔|体操に込められた意図

この楽曲を不朽の名作に押し上げた最大の立役者が、第11代たいそうのおにいさんを務めた小林よしひさ(よしお兄さん)です。日本体育大学出身ならではの卓越したアクロバット技術を持ちながら、画面越しの子どもたちを一瞬で惹きつけたのは、一切の照れを捨て去った全力の「変顔」とダイナミックな動きでした。

振付を担当した振付屋かばこ氏が考案した動きは、走る・跳ぶ・屈伸する・バランスを取るといった幼児期に不可欠な基本動作を網羅しています。「すりかえかめん」などのコーナーでも卓越した表現力を見せていたよしお兄さんは、当時のインタビューや自著において「子どもは真剣にふざけている大人の姿を本能で見抜く。だからこそ1ミリの手抜きも許されない」と語っています。

特に「ちょっとオカピー」の瞬間で見せるコミカルな静止ポーズや、日替わりで変化する動物のポージングは、生放送ではないスタジオ収録でありながら、その場にいる子どもたちの予測不能なハプニングを包み込む包容力に満ちていました。

松本 悠斗
Penulis

松本 悠斗

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。