香川県中讃エリアの夏の風物詩として、長年にわたり子どもから大人まで親しまれてきた善通寺市民プール(善通寺市総合運動公園プール)。本格的な流れるプールや迫力あるウォータースライダーを破格の市営料金で楽しめるとあって、シーズン中は県内外から多くの家族連れが押し寄せていました。
しかし、近年の休止以降「現在は営業しているのか」「いつ再開するのか」という疑問の声が絶えません。2026年時点での取材データや行政の公式決定を精査すると、そこには施設の老朽化と地方自治体が直面する厳しい財政課題という決定的な現実が存在します。本稿では、営業状況の真相から廃止理由、跡地利用の最新動向、そして代替となる県内レジャープール事情まで徹底解説します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】- 要点1:善通寺市民プールは営業再開されることなく正式に廃止(閉鎖)が決定しており、2026年現在も営業していません。
- 要点2:閉鎖の主因は築30年以上経過した設備の深刻な老朽化と、数十億円規模にのぼる改修・維持コストに対する財政的判断です。
- 要点3:プールの跡地は善通寺市総合運動公園の再整備計画に基づき、多世代交流広場や防災拠点への転換が進められています。
【2026年最新】善通寺市民プールの現在と営業状況|再開予定はあるのか?
結論から申し上げますと、善通寺市民プールの再開予定はありません。善通寺市役所による公式発表および市議会の議決を経て、施設はすでに「用途廃止(完全閉鎖)」の決定が下されています。
2026年の新型コロナウイルス感染拡大に伴う臨時休業を契機にプールの営業休止が続いていましたが、水面下では再開に向けた設備点検と修繕費用の試算が幾度となく行われていました。しかし、安全性基準を満たすための改修には膨大な公金投入が不可欠であることが判明。最終的に市は「単年度ごとの補修では持続困難」と判断し、歴史に幕を下ろす決断を下しました。
インターネット上のマップや古い観光情報サイトでは「休業中」と表記されているケースも見受けられますが、現地での施設稼働は完全に停止しており、今夏を含め将来的に営業が再開される可能性はゼロです。
なぜ閉鎖されたのか?善通寺市民プール廃止に至った決定的な理由
市民に愛された大型レジャー施設がなぜ廃止に追い込まれたのか。報道発表資料や市議会の議事録を紐解くと、地方自治体が抱える公共インフラ老朽化と財政の壁という複合的な要因が浮き彫りになります。
最大の理由は、1980年代後半の開設から30年以上が経過したことによる施設全体の致命的な劣化です。具体的には以下の物理的・構造的トラブルが顕在化していました。
- 配管の亀裂と地下漏水:大量の水を使用・循環させる配管系統が腐食し、水圧の維持や衛生管理が困難なレベルに達していたこと。
- 濾過設備・機械室の機能不全:大型循環ポンプや滅菌装置の耐用年数が大幅に超過し、部品調達すら不可能な状態に陥っていたこと。
- ウォータースライダーの強度低下:FRP(繊維強化プラスチック)製の大型スライダー本体および鉄骨支柱に経年劣化が見られ、利用者の安全確保に巨額の補強工事が必要だったこと。
これらをすべて現代の安全基準に合わせて全面改修・更新する場合、概算で10億〜20億円規模の費用が発生すると試算されました。少子高齢化が進み、限られた予算を社会保障や教育、防災インフラへ重点配分しなければならない善通寺市にとって、夏場のわずか2ヶ月弱しか稼働しない屋外プールに巨額の起債を行うことは、持続可能な行政運営の観点から極めて困難だったと言えます。