聖 マリアンナ 医科 大学 病院は、神奈川県川崎市に根を張り、半世紀以上にわたって地域医療と高度専門医療の両輪を駆動させてきた重鎮だ。坂道の多い宮前区の丘陵地に佇むその巨大な病棟群には、昼夜を問わず救急車が吸い込まれ、最前線の医療スタッフが秒単位の判断を迫られている。
診療現場に足を踏み入れると、単なる大病院の枠に収まらない鋭い先端性が浮かび上がる。難治性疾患に挑む研究機関としての顔と、傷ついた市民を受け止めるセーフティネットの顔。地域の基幹医療を支える聖 マリアンナ 医科 大学 病院の館内では、革新的なテクノロジーと泥臭い人情が混ざり合い、独自の活気を生み出している。
高度救命救急センターと周産期母子医療センターが果たす命の砦
重篤な外傷や脳卒中、心筋梗塞。一刻を争う事態において頼みの綱となるのが、同院の「高度救命救急センター」だ。24時間365日、絶え間なく運ばれてくる患者を受け入れ、多職種チームが即座に蘇生措置を開始する。その機動力は、神奈川県内でも屈指の実績を誇る。
一方で、生命の誕生とリスクに寄り添うのが「周産期母子医療センター」の役割だ。ハイリスク妊娠や早産、新生児の重症疾患に対応できる設備が整い、産科と小児科、新生児科が強固に連携。母体と赤ちゃんの双方を同時に救うシームレスな医療が、多くの家族に安心をもたらしている。
ダヴィンチ導入と最先端の先進医療がもたらす執刀の精度
外科手術の領域で目覚ましい成果を上げているのが、ダヴィンチ(手術支援ロボット)を活用した低侵襲治療だ。術者は高精細な3Dモニターを覗き込み、人間の手以上に精細な関節の動きをするロボットアームを操作する。ミリ単位のミリメートル以下の微細な剝離や縫合が可能となり、出血量の削減と術後回復の大幅な短縮を実現した。
がん治療や希少疾患に対する先進医療の導入にも積極的だ。最先端の遺伝子検査や分子標的薬の治験など、大学病院ならではの研究開発力を臨床に直結させる取り組みが進行している。患者にとって「他院で治療法がないと言われた際の最後の砦」となる臨床研究が日々継続されている。