トモコレ 赤ちゃん いじめというショッキングな言葉が、Web上のコミュニティやSNSでたびたび話題に上る。任天堂が誇る大ヒット作『トモダチコレクション』シリーズにおいて、愛らしいMiiたちが織りなす平和な世界で、一体何が起きているのか。発売から年月が経った今なお、ネット上では「親Miiが子供をいじめているのではないか」「泣き止まない赤ちゃんを放置する仕様がある」といった疑惑が絶えない。
こうした都市伝説めいた噂の真実を探るべく調査を進めると、ネット上で囁かれるトモコレ 赤ちゃん いじめの正体は、ゲーム内の複雑な内部仕様とプレイヤーの誤解が交錯して生じた現象であることが分かってきた。単なるバグなのか、それとも開発者が意図した演出なのか。コンシューマーゲーム業界を揺るがした異色作品の深層に迫る。
「赤ちゃんいじめ」問題は本当か?ネット噂の真相を徹底検証
結論から言えば、ゲーム内に「いじめ」や虐待を目的としたシステムは一切存在しない。ではなぜ、これほどまでに不穏な噂が広まったのだろうか。事の発端は、ニンテンドー3DS向けソフト『トモダチコレクション 新生活』に搭載された「赤ちゃん育成イベント」だ。このイベントでは、住人であるMii同士が結婚し、一定期間が経過すると赤ちゃんが誕生する。しかし、この育児ミニゲームの難易度が予想以上に高く、親Miiやプレイヤーの操作手順によっては、赤ちゃんが激しく泣き叫び続ける事態が発生する。
特に画面上で親Miiが立ち尽くし、泣きじゃくる赤ちゃんをただ見つめているかのような構図が生まれた際、プレイヤーが「放置されている」「親がいじめている」と受け取ってしまった。SNSでそのショッキングなプレイ動画やスクリーンショットが拡散されたことで、「トモコレで赤ちゃんいじめができる」という尾ひれがついた噂へと発展したのだ。
坂本賀勇氏が手掛けた独自アルゴリズムとMiiの感情メカニズム
このユニークな人間関係シミュレーションの根底にあるのは、かつて『メトロイド』シリーズなどを生み出し、本作のプロデューサーを務めた任天堂の坂本賀勇氏による斬新なゲームデザインだ。ニンテンドーDSで誕生した初代『トモダチコレクション』から一貫して追求されたのは、自律したアバター「Mii」たちが魅せる、人間味あふれる予測不能なリアクションだった。
Miiにはそれぞれ固有の性格パラメータが割り当てられており、喜怒哀楽の感情表現が非常に豊かだ。赤ちゃんが泣いた際、親Miiがどのように対処するかは、性格や機嫌、熟練度といった内部のアルゴリズムによってリアルタイムに計算される。あやすのに失敗して親Miiが困惑し、フリーズしたような動きを見せるのは、高度なAIが引き起こす人間くさい「不器用さ」の表現であり、悪意のある放置ではない。