レンソイス がっかりという言葉が、南米旅行者の間でリアルな警鐘として静かに広がりを見せている。ブラジル北東部に突如現れる、純白の砂丘とエメラルドグリーンの池が織りなす「レンソイス・マラニャンセ国立公園」。かつては一生に一度は見たい絶景の筆頭に挙げられたこの地で、今、期待を胸に現地を訪れた旅行者たちから「苦労に見合わなかった」「ただの砂漠だった」という失望の声が相次いでいるのだ。
日本からの移動時間は乗り継ぎを含めて30時間以上。膨大な旅費と体力を削って辿り着いた先で、一体なぜレンソイス がっかりという冷酷な現実に直面してしまうのだろうか。そこには、SNS時代特有の美化されたイメージ、異常気象による自然現象のズレ、そしてあまりにも過酷な移動インフラという、現代の絶景観光が抱える構造的な落とし穴が存在していた。
「水の存在しない砂漠」の衝撃:時期を1ヶ月間違えるだけで一変する世界
レンソイスの最大の魅力は、無限に続く真っ白な砂漠の谷間に突如として立ち現れる、数千ものラグーン(水たまり)だ。しかし、この風景は常時見られるわけではない。大雨が降る雨季の終わりに水が溜まり、奇跡のような景観を作り出すのは例年6月から9月頃のわずかな期間に限られる。
10月を過ぎれば、太陽の強烈な熱によって水は一気に蒸発し、一面の乾燥した白砂だけが残される。「奇跡の水景」を期待して秋や冬に訪れた旅行者を待っているのは、ただ照りつける太陽と果てしない砂の丘だ。事前調査を怠り、ベストシーズンをわずか1ヶ月外しただけで、世界最高峰の絶景は単なる灼熱の砂漠へと姿を変えてしまう。
2026年の気候変動:読めなくなったラグーンの「満水期」
さらに近年、現地を訪れる旅人を一層惑わせているのが気候変動の影響だ。2026年から2026年にかけて南米大陸を襲った不規則なエルニーニョ・ラニーニャ現象の交互発生により、ブラジル北東部の降雨パターンはかつてないほど不規則になっている。
かつて「鉄板」とされていた7月や8月であっても、年間降水量の不足によりラグーンの水位が十分に上がらなかったり、例年より数週間早く水が干上がってしまうケースが現場で相次いで報告されている。かつてのような「行けば必ず完璧な水景が見られる」という保証は、もはや過去のものになりつつあるのが2026年の実情だ。