ゴールデン エッグス ローズ マリーの強烈なビジュアルと腹筋を崩壊させる絶妙な掛け合いは、初放送から年月が経った今なお、カルチャーシーンに深く刻み込まれている。2000年代半ば、斬新なCGアニメーションとして突如現れた『The World of GOLDEN EGGS』。その膨大なキャラクター群の中でも、異彩を放ち続けたのがこの二人組みだった。
当時の若者を熱狂させたあの独特なノリは、近年の動画配信サービス普及に伴い再び脚光を浴びている。実はゴールデン エッグス ローズ マリーの制作現場には、一般的なアニメ制作の常識を覆す破天荒なエピソードや、関係者しか知らなかった衝撃の舞台裏が隠されていたのだ。
伝説の料理番組「ローズ&マリーの体当たりクッキング」が生んだ爆笑と衝撃
作品内で最も高い人気を誇ったコーナーといえば、間違いなく「ローズ&マリーの体当たりクッキング」だろう。金髪ボブのローズと、強烈な個性を放つマリーが繰り広げる調理(?)風景は、従来の料理番組のパロディにとどまらない破壊力を持っていた。
食材を料理する気があるのか怪しい雑な手つき、唐突に始まる大喧嘩、そして間髪入れずに差し込まれる意味不明なアドリブ。画面越しに漂うカオスな空気感が視聴者のツボを直撃し、放映当時は掲示板やSNSの前身メディアでセリフの書き込みが殺到する事態となった。
声優の秘密を解き明かす!文原聡とPLUS headsが生み出した奇跡の掛け合い
あの耳から離れない独特のセリフ回しは、一体どのようにして生み出されたのか。その最大の秘密は、主要キャラクターのほとんどを監督である文原聡とクリエイティブチームPLUS headsのスタッフ自身が演じていたという点にある。プロの声優を起用せず、制作者自らがマイクに向かったのだ。
声優としての洗練された滑舌ではなく、素人特有の言いよどみや言い間違いをあえて残し、それを編集でテンポ良く繋ぎ合わせる手法が取られた。ローズとマリーの不自然で癖になる会話の間尺は、計算し尽くされた編集テクニックと、現場の偶発的な笑いが融合した奇跡の産物だったのである。