芦ノ湖のほとりに静かに佇む「ザ・プリンス 箱根芦ノ湖」。昭和の建築界を代表する巨匠・村野藤吾が手掛けた円形建築の美しさと、湖水と一体化する絶景露天風呂「蛸の湯」で長年高い人気を誇るリゾートホテルです。しかし、宿泊記ブログやSNS上の口コミ・評判をリサーチすると、「本館と別館で雰囲気がまるで違う」「富士山が見える部屋を予約したつもりが角度が違った」など、部屋選びや設備に関するリアルな声も見受けられます。
宿泊料金が高価格帯のリゾートだからこそ、事前のリサーチ不足によるミスマッチは絶対に避けたいところです。本記事では、旅行業界の動向に詳しい編集部が現地取材データや宿泊者の一次情報をもとに、本館・別館の構造的違いから食事のクオリティ、アクセスルートの最適解まで徹底的に解剖します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】- 要点1:重厚な名建築を味わう「本館」と、開放的なレイクビュー&バルコニーを備える「別館」では宿泊体験の性質が根本的に異なる。
- 要点2:自家源泉「蛸の湯」のインフィニティ露天風呂や「なだ万」「ル・トリアノン」の食事評価は極めて高いが、館内移動距離には注意が必要。
- 要点3:小田原駅発の無料シャトルバスは事前予約が必須であり、予約ルート(一休・楽天トラベル等)ごとのプラン特性を見極めるのが最安値への近道。
【後悔しない部屋選び】本館と別館の決定的な違いと富士山ビューの真実
「ザ・プリンス 箱根芦ノ湖」を予約する際、多くの旅行者が最初に直面する悩みが「本館と別館のどちらを選ぶべきか」という問題です。両者は単なる新旧の違いにとどまらず、空間コンセプトや動線設計が大きく異なります。
本館は1978年に竣工した円形型のアイコニックな建物で、巨匠・村野藤吾が手掛けた芸術的な建築美を内側から体感できるのが最大の魅力です。天井が高くクラシカルな重厚感に包まれており、静謐な大人の時間を過ごしたい層から絶大な支持を集めています。一方で、客室にバルコニーはなく、窓越しに芦ノ湖や周囲の森を絵画のように眺める構造となっています。
対する別館(旧東館エリア含む)は、湖に沿って直線的に広がる低層レイアウトが特徴です。全室にバルコニーが設置されており、芦ノ湖の心地よい風を直接肌で感じることができます。また、絶景露天風呂「蛸の湯」が入る温泉棟へのアクセスも別館側のほうが比較的スムーズです。
客室からの眺望に関して注意したいのが「富士山 見える部屋」の条件です。ホテル敷地の地形上、すべての客室から富士山が見えるわけではありません。湖面と富士山が織りなす絶景を客室から確実に堪能したい場合は、予約時に必ず「富士山ビュー」と明記された別館上層階などの専用カテゴリーを選択する必要があります。
【建築美と空間美学】巨匠・村野藤吾が設計した円形本館の圧倒的価値
ホテルの枠を超えてひとつの美術建築として世界中から見学者が訪れるのが、日本芸術院賞受賞建築家・村野藤吾による意匠です。自然の地形と原生林を可能な限り切り拓かず、周囲の景観に溶け込むように設計された円形フォルムは、日本のホテル建築史における記念碑的作品として知られています。
エントランスに一歩足を踏み入れると、吹き抜けのロビー中央に広がる優美な曲線階段と、丹念に計算された陰影が広がる天井照明が宿泊客を迎えます。無機質なコンクリートではなく、職人の手仕事を感じさせる柔らかな壁面加工や優雅なシャンデリアなど、随所に村野建築ならではの有機的な温もりが宿っています。
この唯一無二の空間美学は、ウエディングの舞台としても高い評価を獲得しています。「湖畔のチャペル」やガーデンで行われる結婚式は、芦ノ湖の自然と重厚なクラシック建築が見事に調和し、他にはない特別なロケーションフォトが残せると評判です。