没後10年、希代の名優・平幹二朗が遺したもの――浴槽で急逝した衝撃の真実と、今なお色褪せない圧倒的熱量
平 幹二 朗 死因――2016年10月、日本中に衝撃が走ったあのニュースから、早いもので10年の歳月が流れようとしている。自宅の浴槽で突然息を引き取っているのが見つかった名優・平幹二朗。享年82。亡くなる直前まで舞台に立ち、現役を貫いた彼の死は、多くのファンや演劇関係者にとって受け入れがたい現実だった。
当時、警察による検視の結果、事件性はなく病死であることが確認された。世間が騒然とする中で公表された平 幹二 朗 死因は「急性心不全」。直前までフジテレビ系の月9ドラマ『カインとアベル』の収録に参加しており、あまりにも突然の別れだった。健康そうに見えた彼を襲った突然の悲劇の裏には、過酷な役作りと役者としての凄まじい執念があったと言われている。
孤独な最期と、息子・平岳大が直面した現実
平幹二朗が発見されたのは、東京・世田谷区の自宅マンションだった。連絡が取れないことを心配した長男で俳優の平岳大が訪ねたところ、浴槽の中で冷たくなっている父親を発見したという。この凄惨とも言える状況は、当時のメディアで大きく報じられた。
一人暮らしを送りながらも、役者としてのプライドを保ち続けた平。周囲に衰えを見せることを極端に嫌った彼らしい最期とも言えるが、第一発見者となった息子の衝撃と悲しみは計り知れない。親子の確執や和解を経て、ようやく同じ役者の道を歩み始めた矢先の出来事だった。
急性心不全を引き起こした「役者バカ」としての日常
死因となった急性心不全。これは心臓のポンプ機能が急速に低下し、全身に血液を送れなくなる状態を指す。82歳という高齢でありながら、平は常に限界ギリギリまで自らを追い込んでいた。
舞台に立てば、その声量と圧倒的な存在感で観客を圧倒した。しかし、その裏では凄まじい肉体的・精神的プレッシャーと戦っていたはずだ。特に冬場にかけてのヒートショックや、日々の激しい稽古による疲労蓄積が、彼の心臓に静かに負担をかけていた可能性は否定できない。「舞台の上で死ねれば本望」という言葉を地で行くような、文字通りの「役者バカ」としての生き様が、その寿命を縮めたのかもしれない。