襦袢のたたみ方完全ガイド!シワ・衿崩れを防ぐプロの手順

襦袢のたたみ方完全ガイド!シワ・衿崩れを防ぐプロの手順

着物を脱いだ後の手入れにおいて、着姿の美しさを決定づける最大の分かれ道が「襦袢(じゅばん)のたたみ方」です。衿元の美しい抜きや胸元のピタッとした吸い付きは、着用時の技術だけでなく、脱いだ後の丁寧なたたみ方と保管状態によって8割方決まるといっても過言ではありません。

しかし、現場の着付け師や悉皆屋(しっかいや)への取材では「自己流でたたんで衿芯が折れた」「久しぶりに出したら胸元に深いシワが刻まれていた」という相談が後を絶ちません。本稿では、長襦袢の基本である「本だたみ」から、肌襦袢・裾よけ・二部式・うそつき襦袢の扱い、さらには衿芯を入れたままにして良いかどうかの真偽まで、プロが実践するシワ・型崩れ防止の技術を徹底解剖します。

📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
  • 要点1:長襦袢は衿を左にして広げる「本だたみ」が基本であり、衿肩あきと胸元を平らに整える工程がシワ防止の絶対条件となる。
  • 要点2:衿芯を入れたままの長期保管は樹脂の歪みや半衿生地の伸びを招くためNG。脱いだ直後の一時保管を除き、必ず抜いて保管する。
  • 要点3:肌襦袢や二部式、うそつき襦袢は構造に合わせた折り方を徹底し、湿気を抜いたうえで適切なサイズのたとう紙に収めるのが寿命を延ばす鍵。

【プロ直伝】長襦袢の基本「本だたみ」手順とシワにならない決定打

長襦袢を美しく保つための王道が「本だたみ(本畳み)」です。一見すると難しそうに見えますが、ポイントとなる折り目(折り筋)の位置さえ把握すれば、襦袢のたたみ方 初心者であっても2〜3分で完璧に仕上げることが可能です。

衿崩れや余計なシワを作らないための、長襦袢 本だたみ 手順をステップ順に整理します。

ステップ1:衿を左、裾を右にして広げる
清潔な敷物(衣装敷きなど)の上に、長襦袢の衿を左側、裾を右側にして自分側に前身頃が来るように平らに広げます。このとき、背縫いを中心に全体のたるみを両手で優しく外側へ撫で下ろすように伸ばすのが、襦袢 たたみ方 シワにならないための最初の鉄則です。

ステップ2:下前(右身頃)を手前に折り返す
自分から見て奥側にある下前(右前身頃)を、脇縫い線に沿って手前側に折り返します。衿先は自然に斜め外側へ流れる形になります。

ステップ3:上前(左身頃)を手前へ重ねる
手前側の上前(左前身頃)を持ち上げ、下前の上に重ねます。この段階で、左右の衿が合わさり、背中の中心線が真っ直ぐ通っているかを確認してください。衿肩あき(首の後ろに当たる部分)にシワが寄っていないかを指先で平らにならします。

ステップ4:両袖を身頃の上に折り返す
上前側の袖を身頃の上に折り返します。袖幅が広い場合は、袖付け(肩との境目)で綺麗に折り、袖口が身頃からはみ出さないように配置します。続いて長襦袢を向こう側へ返して下前の袖も同様に折るか、身頃の幅に合わせて左右の袖を交互に折り込みます。

ステップ5:裾から丈を二つ折りまたは三つ折りにする
収納するたとう紙や引き出しのサイズに合わせ、裾を持ち上げて二つ折り、もしくは三つ折りにします。折り返す位置に衿の硬い部分が重ならないよう調整することが、衿崩れを防ぐ決定的なコツです。この一連の流れを掴むだけで、長襦袢のたたみ方 簡単かつ完璧な仕上がりが手に入ります。

【種類別データ比較】肌襦袢・裾よけ・二部式・うそつき襦袢の最適なたたみ方

着物の下着・インナー類は、形状や素材によって適したたたみ方が大きく異なります。綿や麻の多い肌着類と、正絹やポリエステルが混在する長襦袢・二部式襦袢を同じように扱ってしまうと、思わぬ型崩れや生地の傷みを引き起こします。

襦袢の種類主な素材と特徴推奨されるたたみ方・手順保管時の注意点・衿芯の扱い長襦袢(ワンピース型)正絹、ポリエステル、交織本だたみ(身頃を脇で折り、袖を重ねて2〜3つ折り)たとう紙へ収納。衿芯は必ず抜く。肌襦袢(肌着)綿100%、ガーゼ、麻肌襦袢 たたみ方:洋服のTシャツ同様、袖を内側に折り長方形にして2つ折り洗濯後、完全に乾燥させてから引き出し等へ。裾よけキュプラ、ポリエステル、綿(腰布)裾よけ たたみ方:腰紐を折り込み、幅を3等分にして縦に細長く畳んでから四角くまとめる紐が絡まないよう本体の内側に巻き込むのが鉄則。二部式襦袢ポリエステル、綿(身頃)+化繊(袖・裾)二部式襦袢 たたみ方:上着は半襦袢として袖を折り、下は裾よけと同様に畳む上下をセットにして重ねて保管すると着付けがスムーズ。うそつき襦袢綿(身頃)+面ファスナー付き替え袖うそつき襦袢 畳み方:替え袖を外して個別に畳むか、付けたまま袖を身頃幅に収める面ファスナーに他の布地が引っかからないよう保護する。

最近の着物愛好家の間では、手入れの容易さから「うそつき襦袢」や「二部式襦袢」の利用率が年々増加しています。しかし、簡便なアイテムであっても、折り目や衿の扱いを雑にすると、着装時に衿合わせが浮いてしまう原因になります。

山下 哲也
Penulis

山下 哲也

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。